「子どもには絶対正社員になってほしい!」と思う親御さんは多いです。
しかし、その気持ちだけが先行してしまい、子どもの就活のやる気を削ぐような言動で親子仲にまで支障をきたしている家庭は多いです。
本記事では、子どもの就職活動に対して親がやるべき正しいサポート方法を解説します。
就活状況
「就職みらい研究所」の調査によると、近年の大学生の内定獲得率は80%程度です。
しかし、実際の内定獲得率は50%~60%だと言われています。
実際、各大学のキャリアセンターに内定獲得の申告がある割合が5割強と言われています。
内定がとれなかった残りの半分弱の学生は、以下のような進路になります。
- フリーターなどの非正規雇用
- 就職留年
- その他(留学/企業など)
子どもの就職先が決まらない原因
就活において、子どもの就活が決まらない原因はいくつかあります。
これらが絡み合っているケースも多いですが、パターン別に解説します。
あなたのお子さんが
どのパターンか確認
してみてください
清潔感など見た目がよくない
子どもの就職先が決まらない原因の1つ目はスバリ見た目です。
就活において見た目は非常に重要。
科学的にもイケメンや
美女は採用に有利である
ことがわかっています。
「うちの子は外見がそこまで恵まれたものではない…」
それなら、清潔感にだけは最大限配慮すべきです。
あなたのお子さんは、以下のような減点要素はないでしょうか?
- 髪の毛にフケがついている
- 眉毛がボサボサ
- 爪が伸び切っている
- ビジネスシューズが汚い
- ワイシャツがシワだらけ など
第一印象に影響するので、
気づいたら、それとなく
教えてあげてください
コミュニケーションなどの性格面に難がある
あなたのお子さんに以下のような特徴があれば要注意。
選考に通らないのは、面接で「コミュニケーション能力が低い」と判断されているからかもしれません。
- 普段から声が小さい
- 極度に緊張しやすい
- 表情に乏しい
性格の矯正は難しいです。
しかし、心当たりがあるなら、少しでも改善するような取り組みが必要かもしれません。
アピールが下手
ある意味、就活は「いかに自分を企業に売り込めるか」で決まります。
このため、以下のようにアピールが下手だと非常に不利になります。
- 企業の立場に立てず、自分目線の話ばかり
- 自信がなさそうに見える
- 何を言っているのかわからないことがある
正直に伝えることも大切ですが、
企業が魅力に感じるような
伝え方をすることも必要です
面接などのへの準備不足
「内定を勝ち取れるかどうかは面接で決まる」と言っても過言ではない就活。
面接の準備が不十分だと、なかなか選考は進めません。
- 何を伝えるのか?
- 志望動機を深堀りされたら?
- 逆質問には何を聞くのか?
上記はあくまで例ですが、
面接を受ける前にきちんと
考えておく必要があります
あなたのお子さんは、やみくもに面接社数だけ増えているといった状態になっていないでしょうか?
そもそも就職する気がない
- 「まわりが就活しているからなんとなく…」
- 「最悪就職できなくてもいい…」
このように考えている学生は一定の割合でいます。
もちろんこのような姿勢だと、就職することはむずかしくなります。
- お子さんのやりたいこと
- お子さんの興味のあること
- お子さんがやれること
上記を聞いてあげて
「就活モード」にして
あげることも必要です
内定から遠のく!就活中の子どもへの間違った接し方
「いつまでも内定が出ない我が子…」
親としてはとても心配ですし、何かしら働きかけをしたいですよね。
ただ、就活中のお子さんに
対して逆効果な接し方を
している親御さんも多いです。
ここで言う「逆効果」とは、就活へのやる気がなくなってしまうなどのネガティブなことを指します。
知らずしらずのうちにやってしまう『就活中の子どもへの間違った接し方』を紹介します。
否定する
お子さんの就活全般における活動について否定するのはやめしょう。
多いのは以下のようなケース。
- 「(志望業界や企業に対して)その企業大丈夫なの?」
- 「そんなやり方していたらどこにも就職できないよ」
- 「そんな自己PRじゃだめだよ」
もしかしたら、あなたの言っていることは正しいかもしれません。
しかし、これらの否定は、子どもの就活への前向きな取り組みに確実に水を差します。
比較する
以下のようにお子さんと何かを比較するような発言も避けるべきです。
自己肯定感にも影響するためです。
- 「自分は面接で落とされたことはない」
- 「Aさんはもう内定もらったらしいよ」
就活に優劣はありません。
何よりも大事なのは、
お子さん本人が就活の軸を
もって活動しているかです
余計なアドバイスをする
よかれと思ってアドバイスする親御さんも多いです。
しかし、以下のようにアドバイスが逆効果になるケースもあります。
- 「余計な口出しをされた」と感じ、ストレスになる
- アドバイスが間違っている場合がある
「余計な口出しをされた」と感じ、ストレスになる
お子さんからしたら、求めてもいないアドバイスをされるのはあまり気持ちのいいものではありません。
とくに、しっかりとした就活の軸があるお子さんほど親の口出しがストレスになる傾向にあります。
アドバイスが間違っている場合がある
2つ目は、親のアドバイスが間違っているケース。
就職活動という行為自体に変化はありませんが、その中身はどんどん変わっています。
例えば、以下のような選考プロセスもその1つ。
- インターンシップの拡大
- オンライン面接
- 動画選考
また、企業や学生の常識なども年々変化しています。
親世代とお子さん世代の
就活の常識にはちがうので
アドバイスには注意が必要
突き放す
余計な口出しがNGな一方で、完全に突き放してしまうのもかわいそうです。
「もう子どもじゃないんだから、就職先くらい自分で勝手に決めてほしい…」
気持ちはわかりますが、お子さんにとっても就活は初めての取り組み。
判断に迷ったり、
なんとなく相談したいとき、
親の存在は大きいです。
「なにかあればいつでも相談しておいで」
このような姿勢でいてあげると、お子さんにとって心強い存在になれます。
妥協を進める
「就職できればいいんだから、こだわらずそこ(第一志望以外の企業)にすれば?」
このように安易に妥協をすすめるのもよくありません。
お子さんの就活への
モチベーションを下げる
原因になるためです。
就活をすすめていくと、やりたいことや興味のある業界、会社が見つかることも多いです。
そうしたときに親から妥協をすすめられるのは気持ちのよいものではありません。
本人が決断して
第一志望以外の企業に
入社するのとは別物
就活中の子どもへのサポート方法
むしろ内定から遠のく就活中の子どもへの間違った接し方を紹介してきました。
続いて、就活中の子どもに
親がやってあげるべき
就職サポートを解説します。
なお、記事の元になったツイートは以下です。
就活中の子どもを持つ親ができること
☑黙って見守る
☑交通費などの支援
☑面接の結果をきかない
☑志望業界の人が知り合いなら繋いであげる
☑「その会社大丈夫なの?」って聞かない— 面接官ゆきこ@めんせつ部 (@mensetsu_bu) July 1, 2021
子どもの就活は黙って見守る
親が就活中にできるサポートは積極的なものである必要はありません。
『黙って我が子を見守る』というのも立派な親の努めです。
- 面接の結果をきかない
- 「その会社大丈夫なの?」って聞かない
- その他余計なアドバイスをしない
あれやこれや口出しや
サポートしてあげたくなる
気持ちはわかります。
しかし、それではお子さんの主体性を奪いますし、ストレスにもなります。
本当にサポートが必要であれば、お子さんから何かしらのサインがあるはず。
黙って見守るというのも
立派なサポートであることを
忘れないようにしましょう。
就活にかかるお金のサポート
もしかしたらお子さんが一番必要としているサポートかもしれません。
内定をとるまでには、平均10万円近くのお金がかかると言われています。
- リクルートスーツ代
- 履歴書代
- 証明写真代
- 交通費
- カフェ代 など
上記は就活中に必ずといって
いいほどかかる費用です。
就活中はアルバイトにも時間を割けなくなってくるので、金銭面でのサポートは非常に心強いです。
志望業界の人が知り合いなら繋いであげる
もし、お子さんの志望業界(企業)にかかわる知り合いがいれば紹介ができるということを伝えましょう。
通常であれば、企業説明会やOB/OG訪問などで就活の情報収集をします。
ただ、やはり就活生に
とって社会人の生の声は
非常に貴重です。
そうした人とコミュニケーションがとれる可能性があれば、提案してあげましょう。
「なにかあったらいつでも相談にのる」というスタンスが大事
親にとって子どもの就活は心配のタネの1つです。
だからといってあれこれ指図をするのは逆効果。
基本的に見守りつつ、「なにかあったらいつでも相談にのる」というスタンスでいるべきです。
就活中の子どもへの
サポート方法は、積極的に
働きかけすぎないこと
まとめ:「子どもの就職先が決まらない…」嘆く前やるべき就活サポート
「子供の就活がなかなか決まらなくて不安…」という気持ちはわかります。
しかし、親があれこれ指図をすると、就活へのモチベーションを落としてしまうことにもなりかねません。
親ができることは、「就職先が決まらない原因」に当てはまっていることがあれば、それとなく気づかせてあげること。
あとは、金銭的な
サポートくらいだと思って
おいた方がいいです。